七 光 導
No. 1 アセンション
アセンションという言葉やその意味の知らない人が、特に精神世界系に多いこのようなサイトの内容を読むとどのような気持ちになるだろうか。
判断するにしても、何を持って判断していいか、ただ嫌な印象と不安が残るのではないだろうか。
アセンションに関しては、いろいろなことが言われているが、その解釈もさまざまである。
急激に地球規模で次元が上昇するとか、天変地異が起きて人類の何分の一が死ぬとか、人類が滅亡に向かって進んで行くとか、また次元上昇に入れなかった人は地獄のような世界に入るとか、何も知らない人は想像するだけでも心配不安に巻き込まれてしまう。
しかし、このネガティブの話題も、多くの人に意識の目覚めの刺激を与えたことを考えると、今の時代においては必要なことと認めなければならない。
私としては、このようなことにはあまり興味が引かれないので今まで無視してきたが、いろいろな人に質問を受ける場合もあったので一応その関連を載せているHPに軽く目を通してみた。
人は、物事をポジティブにとらえることが苦手である。というより、ネガティブのことには強く反応するように出来ている。
このような意識状態にも問題はあるが、あまりにも人が恐怖に導かれるような心配不安をあおることだけを言って、その不安から抜け出せるにはどうしたらいいかということや、その方向はあまり説明していない。
真のアセンションを理解してもらうためには、霊的な面の話も必要である。
たとえ、心や意識のことであっても、決して霊性を離して考えることは出来ないことを説明しなければならないのである。
ずっと前から、何年後には地球は、人類はどうなるとか、このようなことを言って人を恐怖に陥れるだけで何の手立ても言わない騒がせ屋もいた。
アセンションは、ポジティブにもネガティブにも、見方によってはどちらにも捉えることが出来るものである。
アセンションに関して、私が確信していることを述べてみるが、あくまで私自身が確信していることである。
次元上昇とは、人の意識に関することである。
波動、意識、次元、これらも他の存在するものすべては振動である。
その振動の表現が物で、その中に同調しているのがその意識となる。
この振動を説明するための霊的振動に関しては、今は省略する。
ここでは人間の意識を考えてみるが、人間体に同調して自分としている意識が人間である。
この肉体に同調している意識を肉体意識レベルから霊的レベルへ、意識的振動を高めていけば次元上昇の過程に入る。
その通る道は、心、意識、潜在意識、無意識、魂、霊・・・となる。
この道を意識して通るか、何らかの形で自己を失って通るか。
自己を失って無意識状態に入っても魂の場には入れず、また心の場に戻される。
これが、私が今まで何回か述べてきた意識の神方向に至る、そして通る道である。
我々が心だけの世界から向上して潜在意識の状態にまで意識レベルを上げれば、それは大いなる次元上昇である。
その意識は当然ポジティブであり、間違ってもネガティブ(黒)の方向では逆行ということになる。
神に近づくことは、次元が上がることであり、それは潜在意識の場であってもポジティブであれば神の場には違いない。
宇宙も創造神が創った神の場であるが、人間やその他の天体に住む同レベル意識にあるネガティブ性がこの宇宙の進化を停滞させている。
宇宙の進化とは、その宇宙に生きている高度な意識、大雑把に言えば、人間を含めた知的生物の進化とも言える。
地球人の意識レベル停滞の原因は、その意識が抱えるネガティブの量であり、またネガティブの真の意味を知らないことにもある。
この意識的次元が上昇するには、地球自体も含めて人間自身が感応するための高い意識からの発振が必要である。
その高い意識からの振動の発信なくしては、霊的意識振動というものに人間は気づくことはできないだろう。
その高い意識からの発振は、人間の意識に大きな作用を及ぼし、我々は無意識のうちにそれに反応することになる。
大きくその反応を二つに分けると、ある人はその高度な振動波動から善、調和、愛といったポジティブ意識に強く反応しそのような方向に引かれる。
一方では、そのような波動から、またそのような波動と自己の意識レベルの反動から内なる抵抗、要するにネガティブ性を強める。
この内なる無意識的抵抗は、無意識的に過去世的なネガティブを引き出す。
いつの時代も、後者の人が圧倒的に多いのであるが、現代の精神的混乱状態もこのようなことからの影響とも考えられる。
私が考えていたこのような混乱状態は、10年くらい早まってすでに始まっていると感じている。
この先、ある時に次元上昇とかで何か特別なことが起こるのではなく、それはすでに始まっていると考えている。
全体的要素を並べて未来を推測することも出来るが、私が思うことは、それは当分の間ネガティブに満ちた時代へと向かって行くということである。
未来予測は、霊的法則からの推測を抜きにしても、この世の意識と現状況からも大体予測できる事もある。
我々は、意識的にみると隔離された牢獄の世界にいるのであり、いつこの場から抜け出すことが出来るかは、その人の意識的態度次第ということになる。
現状況は、これまでの過去の結果であり、現自己意識もこれまで生きてきて得た知識と経験の結果である。
このようなことを言っていると、他の人と同じ恐怖を植えつけているように思われるかもしれないが、もう少しいろいろな角度から見つめてみると、少しは違うことを気づき考えることも出来るだろう。
我々の周りにあるいろいろな不安材料や世界規模で起きている災害などを考えると、それはアセンションとは関係ないと思われるかもしれないが、しかしそれは大きな変化に向けての序章かもしれないのである。
この時代、何か大きなことが起これば世界は一気に変わる可能性は大である。
これからの我々は心配、不安、恐怖という精神的に嫌でも薄氷を緊張しながら歩かなければならないような時代に入っているのである。
これらの不安と同時進行で、次元上昇である各自の意識向上の波動が少しずつ高まって来ているのも、人類の霊的進化に拍車をかけることになるのであろう。
この変革の推進は、決して人類を不幸に向かわせるためではなく、今は見失っている一人一人の中にある理想を実現させるために動きだしていることなのである。
神意識の魂が関わることを認めることが出来れば、その結果がどうなるかは推測できるはずである。
後は一人一人がその意識的条件を満たすだけである。
何も、ある年が来たらいきなり次元が上昇するということもないだろう。
このことに関しても慎重に考えてほしいと思うことは、次元上昇に入るにはどの程度の意識状態でなければならないのか、その線をはっきりと言っている人がいるだろうか。
もし、私の考えが霊的意識的法則から見て正しければ、この世のほとんどの人は次元上昇のときに取り残されるであろう。
「真のポジティブ意識が何であるか知らない限りは」
これは、個人的にアセンションの基準として確信していることである。
しかし、このような急激なことは起こるはずはないのであり、このようなことが起こるということはどうしても霊的法則から見ても考えられないことである。
アセンションとか次元上昇といっても、誰もその進み方など分かる者もいない。
急激なことを人類に起こすなら、それも次元上昇なので人をふるい分けようとすることがあれば、何でいまさらと言いたくなる。
そうなるには、もっとはっきりとした兆候が現れるはずであると思うが、現れた時には遅いということである。
自分の意識を高めるなら、平和な状態で自分が安定している時のほうが良い。
それとも時間がないと言って後回しにするか。
人間は、自分のネガティブを解消するという目的を持って生まれてくるのであり、それはカルマということでほとんどの人は知っているだろう。
と言うことは、カルマは消すことが出来ないものではなく、それは各自が行うことで、神や他の何かが変わって消してくれるものではない。
もし、その人に代わって誰かがカルマを取ってくれるようなことがあれば、宇宙自体の法則も崩れてしまうだろう。
人間はいつか死ぬ。早いか遅いか、その人の運命となるが、次元上昇の話しは、一人一人の人間にとってこの先の低級な輪廻転生と高級進化への選択を考えさせる大いなる援助である。
今生きている人、これから生まれてくる人、どちらの人もその決定が迫られている。
それは、輪廻転生の終点。それはずっと先だと思うが、個人の意識的完成度などによっていずれ完全に分けられるときが来るということである。
この世の流行に遅れないようにという物的感覚にいつまでも生きる人は、もっと大事なことに遅れてしまうだろう。
人間の曖昧さと、神の絶対性。そこには人間の都合のいい祈りは通じない。
人間は、長い輪廻を繰り返し一度もポジティブ、高い意識レベルに達していない。
だから、我々はポジティブよりネガティブの影響を受けやすいのである。
決して、ポジティブが少ないというのではなく、意識がネガティブに同調しやすくなっているためにポジティブ力が出てこられないのである。
この自分の中にある完全ポジティブ力を出すことが、意識レベルを上げることで、それがアセンションというわけである。これが地球、人類規模で我々に迫ってきている。
物的か、それとも霊的か。霊的と言うとまた古臭いイメージを浮かべる人も多いと思うが、そろそろこのような古い観念的イメージを払拭してもらいたいと思う。
私が言いたいのは、これからの新しい意識、智恵と力であるポジティブ意識こそが霊的意識である。
さらに言わせてもらえば、私が自分の意識として持っている霊的は、一般的に思われている霊的よりは古くも低級でもないということである。
我々は自由であるから、ポジティブ方向に行くことも、ネガティブのままでいることもどちらを選択してもいいのである。
ただ、責任は自分で負うしかない。
すべての判断は、その人の意識次第となる。
だから好きなように生きればいい。しかし、他の人をネガティブに引き寄せることは、これ以上自分のためにもやってはいけないのである。
いつの生まれ変わりも幸せでいられるという考えでもいい。しかし、地球自体が地獄のような場になっていても幸せな思いで生きられるのであろうか。
アセンションは、すでに始まっているのであり、これから長い時代に渡ってこれまでにない新しい人間意識としての進化が動きだすのである。
人間の進化というのは、意識レベルのことを言うのであって、これまでの物を主体とした価値判断が大きく変化していくことである。
それは同時に、古い観念の一掃、それこそ真の自分のポジティブ意識を阻害してきたものからの脱却が始まるのである。
物質人間から真の人間の正体である意識的人間、真実は魂意識という進化した本来の人間、もとあった状態に戻るということである。
我々はアセンションだとか、次元上昇とか言う言葉に振り回されることもないのである。
もっと我々は、何が自分にとって必要かそしてやるべきことは何かを冷静に見つめ決断しなければならない。
今、ハイヤーセルフからのメッセージを聞くという人も多くなってきている。
ただ、自分はハイヤーセルフの声を聞いたと言えばそれで済むのかもしれないが、私が知っていることは、その人の意識レベルに合ったものしかやってこないということである。
ということは、たとえ魂からの声を聞いたとしても、その人の意識レベルが低いとその聞いたことのレベルも把握できるということである。
それを逆転させれば、意識レベルの低いと思える人のハイヤーセルフからのメッセージはたいした意味は無いということになる。
私がこのような内容の話を判断する時は、その人の意識レベルまで入り込んで判断するようにしている。
このやり方は、その人の意識である振動レベルを基準にしているものであるから、一切自分の感情を入れた判断はしていない。
このレベルについては、そのうち訓練の仕方と共に話すことがあるかもしれない。
人はどうして心配不安を強く持つのだろうか。
やはり、知らないから、そのことに対するきっちり判断できる意識、または知らなくてもある程度予測できるものを持ち合わせていないからとなる。
それは、ある程度の知識であってもいいが、知識だけでは本当の安心感は得られないだろう。
しかし、すべての始まりも知識がなければ始まらない。
我々が本当に望んでいるのは、本当に信頼できる内容であり、心から安心できるものである。
アセンションの話から少しずれてしまったが、人からの話を聞く場合、そこには理解できる自分と理解できない自分というレベルがあるということである。
その結果、その話におびえたり、信じたりすることは、それがはっきりした自分の意識レベルの姿ということになる。
今までずっと言ってきた意識レベルとは、善悪で判断することではなくいかに本質や真偽を見極めることが出来るかということであり、それによって自分が受ける精神的苦痛の大きさも違うということにつながる。
特にこれからの時代は、人の話を読み聞きする場合は、何の自己検閲も持たないままいきなり自分の中に取り込まないようにすることである。
もし、人の話をいきなり自分の中に入れるなら、当然自分の潜在意識が反応することになり、もしネガティブな話を聞けば、当然ネガティブ意識で強く反応するようになる。
その結果、何も知らないという自分の反応におびえることになる。
そこには、その話が正しいかどうかということは問題外で、重要なことは潜在意識のあり方になる。
一般的に、自分の話す内容に対して、根拠を持って言えるという人はほとんどいないというのも事実である。
このことを見破ることが出来れば、この世界は非常に楽なのだが。
外部の余計な声に惑わされることはない。
「アセンションのための意識」などは考える必要はない。
また、特別な訓練も必要がない。
ただ、あなたの思いが絶対平和を見つめ、周りの人と一緒にその世界に入れるように、そしてその世界に入ることだけに集中して生きていけばいい。
人を自分と同じように大事に思い、それが行為に出るともっと良い。
それを、純粋にそして自分の意識として「絶対意識」に出来るかで、それは無意識のかなたに届く。
何も、この自分の思いを口に出して人に言う必要があるわけでもない。
誰にも知られずに、自分のポジティブ意識はどんどん進行する。
そうなれば、本当の愛が近づいてくる。
それが、あなたの真の智恵と力になっていく。